インタビュー

子育てに疲れた人へー子どもの自立心を尊重する育て方とは

関久仁子さん写真

中学3年の双子、高校3年、大学3年と、4人の子どもを育てるシングルマザーの関久仁子さん。

彼女は2020年、受験生3人の後押しをしながら、脳育アドバイザー・作家として起業されています。

子どもの自立心を尊重する育て方について、インタビューしました。

家族5人暮らしのルールとは

―3人同時受験ということで、お忙しい中ありがとうございます。ご家族で暮らしていく上でのルールなどはありますか?

基本自分のことは自分でやろう、というのがルールになってはいますが…誰もほとんど守りません。笑

我が家の自分のことをやるっていうのは、朝起きて、学校行って、宿題などの提出物は自己責任だ、ということ。

あと『自分のご飯は自分で探せ』

―探せ?笑

作るっていうのもあるんだけど、作るレパートリーが浮かばない時は、家にある食材は何使ってもOKという、おまかせルールがあるので。そこは勝手に、個人個人でやってもらってる。

食材を買うのと、米を炊くのは私の担当なんだけど「そもそも肉とか魚とかの食材がないから作れない」ってなると、私が子どもたちから怒られます。

―肉とか魚がなかったらどうするんです。

そのときはまずは謝って。笑

米でチャーハン作ったり佃煮とかで食べてもらう。

今子どもたち自身が受験なので、凝ったご飯を作るってことはあまりないんだけど、受験前は、子どもたちがこれが作りたい!って言ったものを自由に作ってたかな。

子育て中の心配や不安との付き合い方

―久仁子さんと以前お話したときに「子育ての時、子どもを心配しすぎないようにしている。」って言ってましたね。

心配もそうなんだけど、何かを思わないようにしようとすると、深層心理的に「心配事がある(何かがある)」という前提で物事を見てしまうので。

心配事とかは浮かばせれば、いくらでも出てくると思う。

親なんで、やっぱり。子どもが幸せでいるようにとか、うまくいくようにとか思うものだと思うんだけど。

私もそれはゼロではない。

受験で受かるように、とか思うけど「でも、大丈夫じゃない?」って。

言霊みたいな話になるけれど「あなたのことが心配」って状態に親がなると、子ども自身が「自分は心配される子どもなんだ」と受け取って、不安を取り上げちゃう。

なにかあったときに「自分は出来るのかな?失敗したらどうしよう」と、前向きではない出来るかな?の状態になりやすいと思っています。

なので私は子どもに対して、アニマル浜口さんみたいに「出来る!出来る!」って言うようにしています。

―出来る!と声掛けして、受験生のお子さんたちの反応はどうです?

ひとりはすこしナーバスになっているけど、ほかの2人はそうでもないかな、って感じ。

あと、親がいくら「大丈夫、大丈夫」ってずっと声掛けしてても、やっぱり子ども本人が心から「大丈夫だ」って確信できていないと「私本当に大丈夫かな?」って思ってしまう。

だから、具体的に出来ているところを一緒に確認したりはしてる。「こういうところが出来ているから、大丈夫だよ」って。

例えばテストの結果で、前できなかった問題が解けていたら、一回間違えても今出来ているからいいじゃん!って声掛けしたりする。

―正直、親の方が「大丈夫」っていえない事もありますよね?かといって、言葉だけで無理に言うのも違うわけだし。そういったとき、どうするんですか?

まず、大丈夫じゃないことにはあまり目を置かないし、私自身が「大丈夫」って子どもにたくさん言う時は、逆に「私はどこを大丈夫じゃないと思っているんだろう?」って、自分自身に問いかけたりする。

そうやって自問自答した結果「自分の心に余裕がなくなって、焦っているんだなぁ」と気が付く時もあるし。

―そうすると、不安の本当の正体は、お子さんのことでもあるかもしれないし、自分のことでもあるかもしれないと。

そう。そういう時って「どこかで不安」と思っている世界に居るということだから。

直接の原因ではないことに対しても、そこはかとなく不安に思っちゃうこともあるよね。

脳の話をすると、不安を持つって、原始時代から本能的に備わっている機能なので。

不安が0になることって、人間なら一生ありえない。

だから、不安をなくそうっていうのは無理!

―久仁子さんの思う、不安とのうまい付き合いかたはありますか。

「まあ、いっか」って思うことかな。笑

私ね、脳の講座とか他のセッションでも「まあいっかって手放そう、諦めよう」っていうことをいつも言っているの。

まあいっかにしないと“執着”に変わるから。

執着に変わると、手放したい手放したいって思っても、やっぱり気になるとか、そこを何とかしたい!って思ってしまう。

で、手放せない現実に対してまた不安になるから。

「そうだよね、ま、いっか!」にする感じかな。

まあいっか!ってして、次の何かをするのがおすすめ。自分のための時間を過ごしてもいいし、出かけちゃうとか、寝るとか、誰かと喋るとか。

―それがあるから、久仁子さんって常に発信し続けられるのかもしれませんね。

どうなんだろう!まぁいっかは、私結構無意識でやってるからな。

―久仁子さんの考え方を、お子さんたちに教えたりしますか?

教える、相手に話して聞かせるっていうのは、得意な子と得意じゃない子がいる。

だから、見て学べ?みたいな。笑

こんな大人もいるんだよ、こんなでいいんだよ。って。

そこで、子どもが同じようにありたいかどうかは、子ども自身が決めればいいから。

私みたいになりたくないって思うなら、じゃぁ自分でどうにかせい!って!

全部リスペクトしなくていいし、この部分を取り入れたいと子ども自身が思ったら、取り入れたらいいし。

関久仁子さん

子育てとは「こうあるべき!」を手放したキッカケ

―お話を聞いていると、お子さんに対しても、親としての自分に対しても「こうあらねば!」みたいなものがないですよね。普通だったらこうしろ、みたいなことが。

うん「普通だったらこうしろ」というのは、私が結婚してた時はあったけどね。

結婚していた時は、親とか兄弟の目をすっごく気にしていて。

当時はおばあちゃんの介護をしていたこともあって

まともじゃなきゃいけない!
手を抜いちゃいけない!
きちんとしなきゃいけない!

ってずっと思ってたし、やってた。無意識でもしんどかった。

―離婚したことで、家族にどんな変化がありましたか。

離婚してメンバーが変わったというのもあるけど「まあいっか」がめっちゃ増えた。

あと『選ぶのは子どもだ』っていうのを主軸にした。

前は、よくある「この子がこうなるのが幸せよね」「こういうのがいい子よね」といった自分が思う幸せの価値観が、めっちゃあったよ。

座っているべきときは、ちゃんと座っていなさい。
騒がないでおとなしくしないさい。
挨拶をしなさい、お礼は必ずしなさい。
友達と仲良くしなさい、とか。

いや、大事なことだけども。

ただそれがあったから、今みんないい子だって言われる部分もあるのかもしれないよね。

―選ぶのは子ども自身だって、久仁子さんの考えが変化した理由はなんなんでしょう。

子どもたちが小さい頃に、私は過干渉な親だったから、それが自分で嫌だったというのもある。

やっぱり、子ども自身に選択肢と決定権があるっていうのは、自分を感じられる体験だと思うので。

人ってやらせ感満載だと、楽しいと思えないじゃない?

でも自分で選んだことなら、世界が広げられるし、自己責任でチャレンジもできる。

もうひとつのキッカケは、やっぱり離婚だったとも思う。

別に離婚を推奨するわけじゃないし、私も離婚をしたことは衝撃だった。

でも「結婚生活で私が私じゃない」って思うくらいモヤモヤするなら、自分でなにか解決方法を考えたほうがいいとは思う。

自分の人生を選べる人を増やしたい

―家族のことでも、ご自身のことでも、これからやりたいことなどあれば教えてください。

未来設定苦手なんだよね、笑

でも「なんでこう考えちゃんだろう」とか「自分なんて…」という人は、脳の思考癖があったり、自己肯定感を崩したりしていることがあると思う。

だから、脳の仕組みを知って、自分の価値観を“改めて知る”機会を増やしたいなぁ。

そういう人を増やしたいと思うかな。

―なぜ脳なんですか?

前はエネルギーワーク(ヒーリング)をメインやっていたんだけど、エネルギーワークだと1%に満たないくらいの影響力なんですよ。

なんでかというと、ヒーリングしても本人の脳や思考が「私ってこうだから」って決めつけていることもあるから。

ヒーリングで、その時いい気分を味わうのもいいのだけど“いつもの状態”は居心地がいいから、もとの現状維持に戻ってしまう。

やはり根本的なところでは、自分の脳や思考を変えていくしかない。

脳から変えると自分で立て直すことが出来るし、変わることも出来る。

―久仁子さんのテーマには「自分で選ぶ」がありますよね。子育てでもそうだし、自分で脳を育てるといった意味でも。

そうですね。自分の人生、自分で掴まないでどうするの!って思ってる。そこが私の一番大きな価値観のひとつ。

もうひとつは、楽しむ、謳歌すること。

人間が生きていくうえで、そこはみんな味わった方がいい所じゃないかな。やはり死ぬまでに「人生これで良かった!」と思いたいじゃないですか。

まだ死ぬときじゃないから、分からないけれど。

今の私では、そう思ってる。

関久仁子さんプロフィール

関久仁子さん写真

脳育アドバイザー自分の脳の特徴を知り、脳を活かす行動や思考の身につけ方を提唱。天然素材をメインにしたハンドメイドのアクセサリーの製作販売も行う。

「Die Flügel der Freiheit」
https://lightanddark.thebase.in/

ブログ
https://ameblo.jp/kouayu-0710

インタビュー・文・写真/青石ぽろみ

-インタビュー
-,

© 2021 Nenrin